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    連行(「尋問」その4)

     地下の駐車場にBMWを止めた速見は、助手席側に回ってドアを開け、妻の雪絵を下車させようととした。が、雪絵は助手席から降りるのを頑なに拒んだ。
    「こんな格好で人前に出さないで……」
    「とかいって、もうパンツがヌルヌルになるくらい濡らしてるくせに。さ、とっとと降りるんだ」
     速見は雪絵の左腕を掴み、車の外に引きずり出した。雪絵は両手に手錠をはめられていた。手錠の真ん中に結ばれた麻縄は、細腰に巻かれている。まるで護送中の犯罪容疑者のような格好だ
    「手が不自由だから、荷物はおれが持ってやろう」
     親切ごかしに言って、速見は雪絵のバッグを取り上げた。バッグを両手に持って手錠を目立たなくさせようという雪絵の目論見は、既に見透かされていたようだ。腰から背中に伸びた縄を速見に取られ、追い立てられるように歩かされると、本物の囚人として不当に貶められたように思えてきて、雪絵の心中には恥ずかしさが輪のように広がった。
    「たまには、外で楽しまないか」
     速見が雪絵を1年ぶりに誘ったのは、2人が住む街から車で30分ほどの東京郊外・多摩地区にある会員制ホテルだった。一見、何の変哲もない建物だが、同じ経営母体がすぐ隣で本格的な割烹料理店を営業しており、ホテルの部屋で和食のコースを楽しむことができる。大半を和室が占める客室内の天井には金属製の太いパイプが張り巡らされているほか、チェーンブロックも備え付けられているなど、SMプレイ用の設備が整っている。そのため、都内だけでなく神奈川などの首都圏、遠くは静岡や群馬あたりからやってきた好事家が隠れてSMプレイを堪能しているという。
     速見たちがこのホテルを訪れた土曜日は、数ヶ月前から近所の歯科で衛生士として働き始めた雪絵の出勤日だった。このため、仕事が休みだった速見が先にホテルに行って夫婦2人分の荷物を下ろし、勤務が終わった雪絵が電車でホテルの最寄り駅にやってくる段取りとなっていた。駅に雪絵を迎えに来た速見は、妻が車に乗り込むといきなり両手に黒い手錠をはめ、腰縄を打ったのだった。「この方がイヤらしい気分が高まるだろう」と嗤いながら。
     駐車場からエレベーターに乗って1階に上がる。速見は腰縄を掴んで雪絵を先に歩かせながら、ホテルのフロントに向かった。フロントと言っても、白く塗られたアクリル板で目隠しされているが、料金や鍵は手で直接受け渡しする方式となっている。このため、アクリル板の下部は四角くくりぬかれ、料金の受け皿が置かれている。
    「301号室の者ですが、戻りましたので、鍵をください」
     速見がアクリル板の向こう側に声を掛けると、四角い透明の棒が付いた部屋の鍵が受け皿の上に載せられてきた。
    「ほら、何してる。お前が受け取るんだよ」
     雪絵は速見を振り返り、切れ長の目を一瞬見開いた。片眉を上げて何か言いたそうな表情を示したが、黙って微笑したままの速見がこれ以上何も言いそうにないと悟ると、手錠のはまった両手を受け皿の方に差し出した。雪絵は鍵を収めようとしたが、手が震えていたため取り損なってしまった。すると、フロント係が鍵を雪絵の両手に乗せてくれた。「気を付けてお持ちくださいね」――聞こえてきた女の声に、雪絵はたまらない羞恥心を覚えた。
     部屋の前に来ると、速見は雪絵から鍵を取り上げてドアを開けた。中に入った雪絵がハイヒールを脱ぐと、速見はいきなり背中を突き飛ばした。畳の上で足を滑らせた雪絵は、両手錠のために受け身が取れず、惨めに畳の上に転がった。
    「酷い……。久しぶりに二人っきりで愛し合えると思ったのに」
    「酷いことされればされるほど燃えるくせに、何を言ってやがる」
     速見は雪絵のスカートの中に手を差し入れた。
    「やっぱり、熱くしてるじゃないか」
    「知らない……」
     透き通るような白さを誇る細面を赤らめ、雪絵は速見から目を逸らした。

     風呂から上がった雪絵は、紺のロングキャミソールに同色のショーツ、黒のガーターベルト姿で速見の前に現れた。ブラジャーは着けていない。妻だけあって、速見の好みはよく分かっている。黒と紺を基調とした色彩によって肌の白さときめ細かさが際立ち、輝きすら放っている。
    「じゃ、久しぶりに縛ってやるからな」
     先に風呂を浴びてソファでビールを呑んでいた速見が言うと、背中を向けて両手を腰の上で重ねた。速見が手首を拘束し、麻縄が乳房の上に食い込むと、「あぁん……」と悩ましい声が漏れた。先ほど、フロント係の前で手錠姿を晒された恨みは、雲散霧消してしまったらしい。
    「何だ、そのはしたない声は?」
    「だって、気持ちいいんだもん……」
    「少しは自重しろよ、すぐ発情しやがって」
    「この縄の食い込む感触が最高なの……。あ、イヤん」
     背中から回った縄が乳房の上下に掛かった縄を締め上げると、雪絵は半眼となって上体をふらつかせた。速見の縄に早くも恍惚となっているようだ。速見がキャミソールから乳房を引き出し、手のひらで乳首を転がすように愛撫すると、グロスに光る唇から濡れた喘ぎ声が漏れ始めた。速見が顔をのぞき込むと、キスをせがむように唇を突き出した。
    「今さらキスして欲しいのか?」
    「だって、ご無沙汰だったんだもん……」
    「確かにおれとはご無沙汰だったかも知れないけどな」
    「どういう意味……?」蕩け始めた表情がやや強ばった。
    「惚けても無駄だ。ネタは全部上がってるんだからな」
     速見は雪絵を放り出すと、押し入れをガラリと空けた。中では、奈津美が涙に濡れた黒目がちの瞳を雪絵に向けている。速見が雪絵を迎えに行っている間、ピンクのブラジャーとショーツだけを身に着けた奈津美は、高手小手に縛り上げられた格好で押し入れに閉じ込められていたのだ。
    「奈津美ちゃん、どうして……?ねえ、彼女に何をしたの?」
    「ちょっとおれの事情聴取に協力してもらったのさ。少々揉んでやっただけで、素直に全てを供述したよ、この女は」
     速見が口にした「揉んでやった」という言葉に秘められた淫靡さを感知した雪絵が「どういうことよ、それ」と縛られた上半身を揺すって抗議するその眼前に、速見に縄尻を取られた奈津美が引きずり出された。口には医療用テープの猿轡を施され、ショーツとブラジャーからは黄色いコードが伸び、胸縄に挟み込まれたコントローラーにつながっていた。両乳首とクリトリスを同時に刺激する3点ローターを仕込まれていたのだ。ローターの強さは最弱に留められていたため、奈津美は中途半端な刺激に焦れたまま、速見と雪絵の睦言をふすま越しに聞かされていた。
    「まさか、自分の女房の浮気相手が若い女だとは思わなかったぜ。この奈津美って女、可愛らしい顔して、大した肉食ぶりだよ」
     必死で顔を背けようとする奈津美の髪を掴んで雪絵の方に向けながら、速見は憎々しげに言った。しばらく呆然とした表情を晒していた雪絵は、やがて恥ずかしげに視線を床に落とした。
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